ワイルドな男の印象があるライダース。
レザー素材は風を通さないので、地域によっては真冬でも使える優秀なアイテムです。
見た目以上に保温性が高いので、トップスを薄手にすれば春や秋でも使うことができます。
そして気軽に羽織ることができるので、非常に便利なアイテムですよね。
そんな便利なライダースですが、メンズファッションでロングコートとの重ね着はありなのか?と聞かれれば
ありです!!
ライダースとロングコートの重ね着ができれば、コーデの幅が広がるので大変助かりますし、おしゃれな感じも増すのでおすすめの重ね着コーデです。
ただ、ライダース自体が流行に左右されやすいアイテムだったりするので、そこがちょっと欠点かも。
そう言った意味では、今回紹介するメンズファッションのライダースの上からロングコートを重ね着する方法、まさに流行に左右されるコーデかもしれませんね。
Contents
おしゃれな大人コーデ
はじめに、おしゃれな大人コーデの基本を解説します。
この”基本”を知れば、ライダースにロングコートの重ね着のポイントがより深く理解でき、他のアイテムでの重ね着にも応用できるので、最初に少しだけお付き合い下さい。
メンズファッションでのおしゃれな大人コーデの基本は、大人っぽさと子供っぽさのMIXになります。
大人っぽさを作るには「きれいめ」や「ドレス」と呼ばれる大人なアイテムを使い、子供っぽさを作るには「カジュアル」と呼ばれる子供っぽいアイテムを使います。
例えばスーツで使われるテーラードジャケット、白シャツ、スラックス、革靴は大人アイテムになり、カジュアルな印象が強いパーカー、Tシャツ、ジーパン(デニム)、スニーカーなどは子供っぽいアイテムになります。

おしゃれな大人コーデを目指すなら、全体で見た時に大人っぽさを強くする必要があります。
8:2、7:3、6:4、比率の決まりは特にありませんが、必ず大人っぽさが強くなるようにしてください。
10代、20代の若さがあれば5:5など多少子供っぽく見えても問題ないのですが、私のような「おやじ世代」が子供っぽく見えてしまうとダサくなります。
普段、スーツ姿のビシッとした姿で大人な雰囲気を出していると、悪い意味でギャップを感じてしまい周囲をガッカリさせてしまいます。
そうならないためにも必ず大人っぽさが強くなるようにしてください。
仕事の時はスーツなので10:0で大人っぽさ全開。
休日は0:10で全身カジュアルに統一する男性が多いのですが、実はこの全身統一が世の男性を子供っぽくてダサいファッションにしているのです。
顔つきや体型が大人っぽい外国人なら、0:10の全身カジュアルでも大人っぽさが残り、おしゃれに見えます。
それだけ顔や体型がファッションに与える影響が大きいということですが、この影響は逆の場合も然りで、童顔で子供っぽい体型の日本人が外国人と同じ0:10の全身カジュアルを真似すると、大人っぽさが残らず老けた子供のようになってしまいます。
この大人っぽさと子供っぽさをMIXさせるのが、おしゃれの基本であり法則になります。
この法則に関してはMBさんのブログや、MBさんの書籍「最速でおしゃれに見せる方法(電子限定特典付き)」で詳しく解説されています。
アウターオンアウター
今回のテーマであるライダースの上にロングコートの重ね着ですが、ライダースもロングコートもアウターなので
アウターオンアウター
と呼ばれるコーデになります。
カットソー(Tシャツ、ロンT)やニット、パーカーなどはトップスになるので、その上にライダースやロングコートを羽織ってもトップスとアウターの組み合わせなので、重ね着とはあまり呼びません。
逆にTシャツとロンTはトップス同士の組み合わせなので、重ね着と呼ばれたりします。
同じようにライダースとロングコートはアウター同士の組み合わせなので重ね着となり、アウターオンアウターと呼ばれていますね。
このアウターオンアウターなどの重ね着は、初心者には難しいと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
3つのポイントに気をつければ、おしゃれ初心者でも重ね着でおしゃれな大人コーデが可能となります。
- ドレスとカジュアル
- 着丈の長さ
- サイズ感
それぞれのポイントを解説していきます。
ドレスとカジュアル
まずはドレスとカジュアルのバランスですが、アウターオンアウターなどの重ね着では3つの組み合わせがあります。
- ドレスとドレス
- カジュアルとカジュアル
- ドレスとカジュアル
一番初心者向けの組み合わせは
3.ドレスとカジュアル
になります。
逆に一番難易度が上がるのが
2.カジュアルとカジュアル
アウターは一番面積があり目立つ場所なので、全体のコーデに与える影響が大きいです。
そのためアウターオンアウターでどちらもカジュアルアイテムにすると、そこからドレスへ傾けるのはなかなか困難だったりします。
2番の「ドレスとカジュアル」による重ね着なら、トップスやパンツでドレス寄りにもカジュアル寄りにも調整が可能なので、おしゃれ初心者にはドレスとカジュアルの重ね着がおすすめです。
レザーのように光沢がある素材はドレスになります。
レザー素材のコートなどは、相当ドレスが強く「キメてる感」が出まくりますよね。
逆に着丈の短いアイテムはカジュアル寄りになり、ライダースはワイルドなイメージがあるため、レザーでもカジュアル寄りの印象が強いです。
特に、目立つファスナーやボタンはカジュアルを強めるため、ダブルライダースの方がカジュアル寄りの傾向があります。
着丈の長さ
アウターオンアウター含め、重ね着ではアイテムは着丈の長さが違うものを重ねた方がコーデが優しくなります。
具体的には外側は着丈が長く内側は着丈が短いアイテムです。
両方長い、または短い重ね着も可能ですが、コーデの難易度があがります。
また、外側を短くし内側を長くする重ね着もありますが、こちらも難易度が高いコーデになるので、最初は素直に外側が長く内側が短い重ね着からはじめましょう。
ライダースは着丈が短いアイテムですよね。
そして今回のテーマであるロングコートは着丈が長いアイテムです。
ライダースとロングコートの相性はいいです。
サイズ感
最後はサイズ感です。
サイズ感を間違えると、使うアイテムによってはゴワゴワ、ムチムチした重ね着になる可能性があります。
おしゃれな大人コーデではスマートが重要になるので、ゴワついた重ね着ではなくスマートな重ね着をしたいですよね。
そのためにはサイズ感が重要になります。
今回のライダースとロングコートの重ね着では、ロングコートを使う時点で上半身にボリュームが出るので、外側のロングコートは大きめサイズでも問題ありません。
そのかわり、パンツには細身のシルエットでYライン、または、太めのシルエットでOラインをしっかり作るようにしましょう。
シルエットに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
重ね着コーデでは、ライダースは細身のシルエットを選ぶのが無難ですね。
ライダースは素材が硬いので、大きめサイズを使うと重ね着した際にゴワつきが目立ったりします。
ライダース単品で使うなら大きめサイズもいいですけどね。
ライダースの上にロングコート
ライダースの上にロングコートの重ね着には、他の重ね着にはないポイントがあるのですが、それは
ハードとソフトのMIX
ワイルドでハードな印象が強いライダースなので、知的でソフトな印象のアイテムをMIXさせるのもポイントになります。
ドレスとカジュアルのように、”おしゃれ”ではバランスが重要になります。
ライダースにはハード(ワイルド)なイメージが強いので、そこにソフト(知的)を加えることで”おしゃれ”のバランスがいい感じになったりします。
例えば知的な印象があるタートルネックは、ワイルドな印象のライダースとは非常に相性が良いです。
さまざまなMIXの可能性があるライダースとロングコートの重ね着。
ここからはライダースとロングコート、それぞれの選び方を紹介します。
ライダースの選び方
初心者向けのおしゃれな大人なコーデには、ライダースは細身のシルエットを選ぶのが無難です。
特にロングコートとの重ね着で使うならサイズ感が重要になるので、細身のシルエットを使えば間違いないです。
ライダースのデザインはシングルでもダブルでも問題ないのですが、コーデがしやすいのはシングルになります。
ダブルは差別化ができたり、大きいサイズを使いやすかったりなどのメリットがありますが、その分、コーデの難易度は上がるので、使いやすいのはやはりシングルですね。
メンズの場合、ダブルのライダースはおしゃれ中級者、上級者向けのアイテムと言えるかもしれません。
ロングコートの選び方
ワイルドでハードな印象があるライダースとの重ね着なので、知的でソフトな印象のロングコートは相性が良いです。
具体的にはステンカラーコートやチェスターコート、さらにトレンチコートです。
モッズコートは、ステンカラーコートやチェスターコートよりも装飾が多く、シワになりやすい生地感もカジュアル寄りだったりするので、ライダースとの重ね着はちょっと難易度が上がります。
ダッフルコートはカジュアルが強いアイテムなので、ライダースと重ね着するには不向きです。
出来なくはないですが、コーデの難易度は高くなります。
ライダースとロングコートのメンズコーデ
最後にライダースとロングコートを重ね着した、おしゃれなメンズコーデを画像で紹介します。
ステンカラーコート × ライダース
- コート:Masaki Matsushima
- ライダース:LIDnM
- トップス:ユニクロ
- パンツ:ユニクロ
- シューズ:Dr.Martens

- コート:MONO-MART
- ライダース:CIAOPANIC TYPY
- トップス:THE SHOP TK
- パンツ:ZARA
- シューズ:Dr.Martens

ライダースの上にネイビーのステンカラコートを重ね着したコーデになります。
ライダースは黒が強いので全体的に黒が中心のコーデになりますが、ロングコートにモノトーン以外の色を使えば簡単にモノトーン+1色が作れます。
落ちついた色のネイビーは知的な印象があるので、ライダースのワイルドとは合わせやすいです。
- コート:URBAN RESEARCH
- ライダース:LIDnM
- トップス:UNIQLO
- パンツ:GU
- シューズ:Dr.Martens

ライダースの上にベージュのステンカラコートを重ね着したコーデになります。
暗くなりがちなライダースコーデですが、ベージュのステンカラコートなら明るい印象にしながらも、大人っぽさを出せます。
ベージュやキャメルのロングコートは、サラリーマンの印象が強くなったりしますが、ライダースを使うことで私服感を強め、サラリーマンぽさを崩せます。
チェスターコート × ライダース
- コート:LIDnM
- ライダース:LIDnM
- トップス:BEAMS PLUS
- パンツ:STUDIOUS
- シューズ:Dr.Martens

ライダースの上にチェスターコートの重ね着になります。
チェスターコートは襟が寝ているデザインで、ライダースも襟が短いデザインなので、タートルネックを使えば首元の寂しさを解消し知的な印象も出せます。
チェスターコート自体に知的な印象があるので、サイズ感だけ気をつければ簡単に重ね着コーデが可能です。
- コート:tk.TAKEO KIKUCHI
- ライダース:UNITED TOKYO
- トップス:SENSE OF PLACE by URBAN RESEARCH
- インナー:RAGEBLUE
- パンツ:SENSE OF PLACE by URBAN RESEARCH
- シューズ:Dr.Martens

トップスにベロア素材のスウェットシャツを使ったコーデになります。
ベロア素材の光沢が苦手な方もいると思いますが、ライダースのような光沢の強いアウターと重ね着することで、ベロアの光沢が目立たなくなり着こなしやすくなります。
とはいえ、ベロアもライダースも流行に左右されやすいので、毎年使える定番な重ね着ではないかもしれません。
- コート:STUDIOUS
- ライダース:STUDIOUS
- トップス:Lui’s
- パンツ:URBAN RESEARCH
- シューズ:adidas

ステンカラーコートやトレンチコートほどではありませんが、ベージュのチェスターコートも素材感によってはサラリーマンぽさが出たりします。
ライダースを使ったりスニーカーを使うことで、カジュアルダウンさせることが可能です。
- コート:STUDIOUS
- ライダース:NUMBER (N)INE
- トップス:STUDIOUS
- パンツ:STUDIOUS
- シューズ:STUDIOUS

ダブルライダースの上にチェスターコートの重ね着になります。
黒のステンカラーコートに、グレーのスラックス、さらに革靴でドレスが強めのコーデですが、ダブルのライダースを重ね着することでカジュアルダウンしています。
ダブルのライダースはシングル以上に首元が寂しいので、タートルネックを使うと首元の寂しさ解消と、知的な印象もプラスされます。
トレンチコート × ライダース
- コート:VINTAGE
- ライダース:STUDIOUS
- トップス:ユニクロ
- パンツ:JOHN LAWRENCE SULLIVAN

トレンチコートとライダースの重ね着になります。
黒のトレンチコートはドレスが強く、さらにライダースのレザーの光沢で、よりドレスが強まりますので、緩めのシルエットで崩すなどして、バランスを調整しましょう。
ステンカラーコート、チェスターコートに比べると、トレンチコートとライダースの重ね着は難易度が上がります。
ダブルコート × ライダース
- コート:CIAOPANIC
- ライダース:NUMBER (N)INE
- パンツ:THE CASUAL
- シューズ:VANS

トレンチコートっぽいダブルコートとライダースの重ね着になります。
ロングコートの色を黒以外を使うことでドレスを弱め、さらにパンツにはジャージを使って崩しています。
ただし、ジャージはブカブカのものではなく、細身のシルエットを使って綺麗なYラインを作っているのがポイントです。
ハットもドレスアイテムで、知的な印象を強めるため、上手にMIXされた上級者向けコーデです。
まとめ
ライダースの上にロングコートの重ね着は
ありです!!
むしろおすすめです。
以下の3つのポイントを意識して
- ドレスとカジュアル
- 着丈の長さ
- サイズ感
さらにそこにライダースの重ね着特有の
ハードとソフトのMIX
ここまで考えられるようになったら、おしゃれ中級者ですので、今回の記事を参考に頑張って挑戦してみて下さい。
ライダースの上にステンカラコートの重ね着になります。
白のタートルネックの重ね着と白靴下で白の統一感を出しています。
シンプルなモノトーンコーデですが色の散らし方が参考になりますね。
黒のライダースに黒のステンカラーコートで、黒のドレスが強くなっていますが、白をアクセントに使ったり、ライダースのファスナーでカジュアルダウンさせています。